人生三度目ですが、今が最高に幸せです!
[著]玉響なつめ [画]ダンミル
──婚約破棄をされた令嬢の失意の心を癒やしたのは獣人の重い愛!?
婚約者から卒業パーティーで婚約破棄と国外追放を告げられるものの、冷めた目をするのは
人族の国エンライの伯爵令嬢のレナッタ・カランドラ。
それもそのはず、このセリフもこの展開もこれで三回目なのだから──
一回目は失意の中、隣国の獣人の国シャティアで生活苦に陥り死亡。
二回目も失意の中、追放途中で野盗に襲われ死亡。
一回目二回目ともに同じ男爵令嬢に唆された婚約者である王子に婚約破棄と追放を告げられていたことから、
それらを踏まえ三回目の人生に臨んだが効果はなかった。
だが三回目ともなれば身につけた教養と、万が一の貯金、人脈と彼女を救ってくれるものはあるからこそ、
レナッタは国外追放宣言を受けて華麗に隣国へと渡り、ただの平民女性として再スタートを切ったのだが
そこでかつて図書室で『先輩』と親しんでいた獣人の青年レネ・テルセロと再会して……
レネはレナッタに頻繁に会いに来ては優しくしてくれるし、
獣人の親愛の証である尻尾を絡めてきて!? 彼は公爵子息で、自分は今は平民なのに周りから恋人同士だと誤解されてしまうのではと、
レネに会いにこないように言うのだが全然聞いてくれなくて──