神託のせいで修道女やめて嫁ぐことになりました〜聡明なる王子様は実のところ超溺愛してくるお方です〜(下)

[著]ルーシャオ [画]くろでこ

祈りと呪い――巫女としてエレーニが払う代償とは……

王都に忘却の女神レテの神殿が建てられる。
その巫女として忙しくも充実した日々を送るエレーニだったが、
ある日、サナシスから兄の話相手になってほしいと頼まれる。

サナシスの兄であるヘリオスは、不治の病に侵されて余命いくばくもないという。
神を信じず、他人を寄せ付けないヘリオスを、サナシスは不憫に思っていた。
修道院で死にゆく人を看取った経験のあるエレーニなら、兄の話相手になれるのではないかと考えたのだ。

サナシスの頼みを受け、ひねくれ者のヘリオスと話をするうちに、少しずつ心を通わせていくエレーニ。

彼のために祈るエレーニに、女神ステュクスから意外な真実が告げられて――。