幽霊殿下とわたしの秘密のおしゃべり

[著] 鷹凪きら  [画] ももしき

わたしの恋は叶わない――なぜなら彼は幽霊だから


伯爵令嬢のノアンは父の死をきっかけに、伯爵家を継いだ叔父と実の母親と妹に
悪質な嫌がらせをされていた。
つらい生活を一人で耐え、すべてを諦め生きてきたノアンだったが、
ついには学園での舞踏会で妹に婚約者まで奪われてしまう。

すべてを失ったその日の夜、部屋の窓から外を眺めていたノアンは不思議な出会いをする。
明るい金髪に真昼のような綺麗な青い瞳。そして、半透明のからだ……
そのときから、ノアンと、幽霊さんこと彼の秘密のおしゃべりが始まる。

記憶をなくした幽霊と、居場所のない少女。
ふたりでのおしゃべりの時間を楽しむなかで、ノアンは優しい彼に心が惹かれていく。
だけど、彼とのお別れのときは迫っていて――