30歳年上侯爵の後妻のはずがその息子に溺愛される(上)

[著] サヤマカヤ  [画] カグユヅ

氷のように冷たい彼は、私にだけ熱い思いをよせて――

事業に失敗し多額の負債を抱えた実家のために、
貴族令嬢でありながら王城で針子として働くセレナ。

ある日、父に呼ばれて書斎に行くと、突然の縁談話をもちかけられる。
縁談の相手は、セレナより30歳も年上の侯爵。
借金を肩代わりしてくれる代わりに、セレナを妻に迎えたいという。
悩みながらも家族の事を思い、セレナはしぶしぶ侯爵に嫁ぐことを決意するのだった。

迎えの馬車で侯爵家に行くと、そこに待っていたのは
王宮や社交界で女性からの熱い視線を集める、宰相補佐官のフェリクス様だった。

どうやら縁談の相手は、30歳年上の侯爵ではなくフェリクス様のようで……。

普段は氷のように冷たいはずのフェリクス様に、
セレナは戸惑ってしまうくらい溺愛されて……。